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犬は “○○こと” が苦手

FeelFun代表の黒木です。

 

今回のテーマは 【犬の苦手なこと】 について。

 

苦手なコトと一言にいっても犬の個性によってさまざまな “苦手” があります。

 

例えば、

抱っこが苦手

留守番が苦手

散歩が苦手

犬によってはまったく気にしない犬もいますが

すごく苦手意識が強い犬もいます。

 

 

愛犬が嫌がる姿を見るとつい腹を立ててしまったり

罪悪感を覚えてしまったり…。

叱ったり謝ったりしたこともあるかもしれません。

 

 

でもなんだか上手くいかないこともあるはず。

 

 

そんな時に大切なのは感情的にならないで客観的に考えることです。

 

何がその行動につながっているのか?

何をすればよいのか?

どのようにすればよいのか?

 

それらが分からなければ思ったように改善につながりません。

 

とはいっても、どうやって考えればいいのかが難しい!

と言われそうですね(笑)

 

 

そこで 『一つの見方』 として覚えておいて欲しいことがあります。

 

それは

“何を失うことでストレスを感じるのか?”

という見方です。

 

 

 

先ほど例に挙げた、

抱っこが苦手(嫌がって暴れる)な場合に犬は何を失っていると思いますか?

 

 

答えは 『自由』 です。

 

 

抱っこをされることにより自由を失うことになります。

そこにストレスを感じるため自由を獲得するために暴れます。

 

 

そもそも犬は物理的、心理的に失うことに対して

強くストレスを感じる生き物です。

 

食事、寝床、安全なスペース、仲間、散策時間・・・

など失いたくないものはたくさんあります。

 

犬という動物から生存という目的を考えればごく自然なことですね。

 

ですが人間と一緒に暮らすとなるとその全てが犬の思う通りには中々いきません。

 

 

 

ではどう改善していくべきでしょうか?

 

 

一言で、

【慣らす】

この一択です。

 

 

人間は犬ではないし、犬は人間でもありません。

 

だからこそ 『犬にとっては苦手と感じる人間の都合』

には慣れてもらうしかないのです。

 

そこは犬と暮らすと決めた飼い主が努力するしかありません。

(もちろん必要に応じて専門家を頼ることも含めてです)

 

 

 

 

では抱っこを例に慣らし方のポイントを解説してみますね。

 

慣らすポイントは3つです。

①不自由に慣らす

②自由の獲得方法を教える

③ステップバイステップで進める

 

 

 

①不自由に慣らす

抱っこという自由を奪われる行為が苦手(不安・ストレス)と感じるのですから、

その不安とストレスを軽減する働きかけが必要です。

 

例えば抱っこをする時はすぐそばに大好きなオヤツを準備し、

抱っこをするたびにそれを与えることを繰り返します。

(1回よりも2回3回の方が犬は喜びます。犬が嬉しいと感じるだけの回数をまずは与えましょう)

犬は状況で関連付けることが得意なため「抱っこをされそうだ」と感じた時に「嬉しい」

と感じさせれば感じさせるだけオヤツを想像するようになり抱っこへの不安・ストレスの

軽減となります。

 

抱っこが好きな犬を想像してみて下さい。

『抱っこをされると安心する』『抱っこの後に楽しいことがある』

こんな風にポジティブな関連が付いているはずです。

 

 

 

②自由の獲得方法を教える

抱っこをした際に暴れたとします。

その際に思わず放してしまうと、「自由を獲得するには暴れて逃れればよい」

と学習してしまいます。

ですから自由を獲得するためには 「大人しくしていればよい」 と教えてあげましょう。

要するに 『大人しいタイミングを見計らって自由にしてあげればよい』 ということです。

 

 

 

③ステップバイステップで進める

私たちもそうですが、苦手なことに慣れていくためには少しずつ負荷が上がっていく

ようなやり方のほうが感じるストレスが少なく慣れていくことができます。

(もちろん強引に長時間やり続けて慣らすという方法もありますが、当然ながら

ストレスが多くかかりますし技術がなければ失敗し悪化のリスクも高いです…)

 

ですから慣らし初めは、

練習にかける時間<与えるオヤツの回数

これを意識して少しずつ平気になることを目指しましょう。

 

 

 

 

さて、今回は3つのポイントを抱っこを例に挙げましたが、

大抵の “苦手に慣らす” についても同じことが言えます。

 

 

“失う不安” は犬にストレスを多く与えます。

拾い食いなんかは分かりやすい例で、犬が興味を持って見つけたものを人間が奪う、

という行為を繰り返すことで失う不安が強くなるのです。

それが物欲を高め攻撃性につながることも多々あります。

(この場合は、拾ったものを人間に奪われる行為、に慣らす必要があります。)

 

 

色々困るなと感じる行動にはその理由があります。

(ちなみに私は、犬にナメられているから、上下関係が出来ていないから、

という考え方や飼い主さんへの押し付けはしませんのでそういうのは論外です)

 

 

ぜひ問題改善に取り組む際、その理由(視点)に “失う不安” という観点を加えてみて下さい。

 

 

きっと新たな視点で 『何が理由で何を慣らすべきか』 へのヒントになるはずです。

 

 

 

 

 

PS:

画像の柴さんにとってはあそこが安全な場所のようです(笑)

 

 

 

Feel Fun

黒木

 

この記事の投稿者

feelfun

について

ドッグトレーニング専門施設「フィールファン」代表 ドッグトレーナー。
犬の内面や行動などを理解し心理的な部分からの問題の改善、飼い主さまと愛犬とのあいだに良き信頼関係を築くことに強いこだわりを持つ。

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