犬はボスになりたがる?~Part1~
散歩で犬がオーナーを引っ張る姿を見て、ボスになろうとして引っ張っています、というお話し。
家で要求吠えをしている犬の姿を見て、ボスになろうとして吠えています、というお話し。
おもちゃを与えた時にうなる犬を見て、ボスに…。
本当に犬はボスになろうとしてこれらの行動を起こしているのでしょうか!?!?
例えば
もちろんこれらの行動は、犬の○○したいという要求であり、主張な訳ですが、単に学習した行動とも言えます。
この学習した『行動』自体は相手に対して『支配的な行動』としてよく捉えられます。
でも、このような支配的な行動を起こす犬全てが群れのボスになりたくて起こしている行動なのでしょうか??
一つの要求が通るからと言って、犬が人間のアルファ(トップ)になる、とは到底考えられないです。
触っても大人しく、散歩でも大人しく、家で吠えることも全くしません、でも食器を守ってうなります…。
人間の都合が通り、容易に受け入れられる犬は協調性が高く(もちろんそうなる為にしつけを行う)共に暮らしやすいのですが、それでもこのように何らかの問題があったりします。
では、これは人間になり替わりボスになってやろうという犬の主張なのでしょうか?
そもそもそういった自己主張は誰にでも、どんな犬にでも起こり得る事で、これらが犬をアルファ化してしまう、という発想はあまりにも乱暴です。
もちろんだからと言って、この様な犬からの主張に対して人間が受け入れて生活をする事を考えると、場合によっては非常に暮らしにくくなってしまいますから、主張を全て通せと言っている訳ではありません。
問題に対して、オーナーが犬に適切な指導をし、ルールを学ばせる事で、人の事を受け入れた、協調性の高い犬と共に暮らしていける訳です。
だから人間がリーダーになりましょう、なんですね。
リーダーとは導く(リードする)者ですから、人と暮らす上で必要なルール、マナーを犬に伝わるように導く存在な訳です。
散歩でもリードを持つ人が上手に犬をリードする、これがリーダーなのです。
家に誰かが来たら、例えば大人しく出迎えられるようベッドやクッションの上で静かに待つよう指示する、これを指示する人もリーダーです。
私はこう考えています。
人は犬ではありませんから、犬としてボスにはなれませんが、人としてリーダーにはなる事が出来るのです。
リーダーとは決して力の強い人だけがなれるようなものではありませんし、怖いだけの人がなれるわけでもありません。
おやつやごはんをくれるだけの人でもありません。
人と犬との生活において、場面に合わせた指示やフォローが出来る人がリーダーになれるのです。
人がどれだけ『自分がリーダー!!』と力で押し付けても犬が認めない限りはリーダーではありません。
リーダーとは犬が認めない限りなれないものですから、人が力で押し付けるのではなく、日常生活の中で自然と認めさせていくことが大切なのです。
~Part2~へ続く
この記事の投稿者
黒木 敬史 について
ドッグトレーニング専門施設「フィールファン」代表 ドッグトレーナー。
犬の内面や行動などを理解し心理的な部分からの問題の改善、飼い主さまと愛犬とのあいだに良き信頼関係を築くことに強いこだわりを持つ。
最近の記事一覧
この記事と関連した記事
シェア、お願いいたします!
記事の内容はいかがだったでしょうか?この記事にご興味がございましたら、ぜひシェアくださいませ!
Facebookをご利用の場合は以下からコメントをどうぞ!