人と犬の心のつながり①
こんにちはジョニーです。
だんだんと冬のよそおい、世間はクリスマスモードですね。
さて、ちょうど二ヶ月ほど前に、
『ヒトとイヌ 共生の歴史が生んだこころのつながり』
というタイトルのセミナーへ行きました。
講師は 麻布大学の『菊水健史先生』。
菊水先生のお話は今回初めてお聞きしましたが、
犬の人に対する 【行動認知】 をオオカミやチンパンジーなどと比較検証されたり、
人と犬との【絆】 について科学的に検証されていたりと面白いお話をたくさん聞くことができました。
せっかくなので今回はそのポイントをいくつか、かいつまんでお話させていただきますね。
<行動認知編>
①指さしへの反応
金属製のカップを2つ用意し一方にのみランダムでフードを入れる → 犬を離れたところで待たせる
→ カップのフードが入っている方を指さす → 犬の反応を見る。
このような流れでの実験では、指をさした方へほぼ確実に向かうという結果が出たそうです。
しかも仔犬の方がむしろ成績が良かったという結果も。
このことからも過去の経験から学習した行動とは違って、
自然と指さしに対してそれを認知し行動を起こすということが分かりますね。
※因みにオオカミやチンパンジーは指さしを無視して選択するという結果に。
オオカミは自力で食べ物を得ようとしますし、チンパンジーは全く理解できていませんでした。
②目線への反応と要求
指さしの実験と同様に目線だけを送っても同じく正解を選ぶことも検証されていました。
さらに目線の重要性を証明する実験ではバケツや帽子で目を覆った人と
何も覆うものを着けていない人とを並べてスタート。
ボールを犬が自力で取ることができないところへ置き、
『一体誰に要求するか?』
という検証では目がちゃんと見えている人(露出している人)へ訴えに行っていました。
さらに複雑になると、
犬が欲しいものの入っている棚を見る → 最も与えてくれる確率が高い人を見る
→ 一応確率の低い人も見る → 先ほどの棚を見る → 貰えるまで繰り返す・・・
ざっくりとした解説なのですが、このように目線を使って犬が人間を上手くコントロールする
(要求を伝えようとする)行動も見られました。
こういった、
『人が指(目線)をさした方向へ注意を向ける行動』
『人の目線に注目する行動』
などは日常で犬達が何気なく目にする行動ですよね。
遺伝子的に最も人間に近いとされるチンパンジーにそれができないので
犬にそれができたことは意外にも大発見だったそうです。
このことから、
犬にはオオカミやチンパンジーなどとは異なる、
人間とのコミュニケーション能力がある
という結果になりました。
トレーニングを受けていない仔犬でもできるとあって、
人と犬との長~い付き合いの中で特異なコミュニケーション能力を
身に付けたと考えられます。
犬の持つ高い社会性と協調性は以前から言われていることですが、
<行動認知>
という目線で見ると 『どうして犬と人とがこんなに分かりあえるのか?』 を理解しやすいですね。
皆さんもぜひ愛犬をあらためて観察してみてはいかがでしょうか?
普段何気ない生活の中でも色々なコミュニケーションを
お互いに取っていることに気がつくと思いますよ(^v^)
ということで次回は 「人と犬との心のつながり②」 と題しまして、
【犬と人との絆】 についてシェアさせていただきますね(^.^)
PS:
移動がいつもバイクの私ですが季節が変わるたびに振り回されています(~_~;)
夏は暑いし・・・冬は寒いし・・・バイクで過ごしやすい季節は犬と同じく短い。(涙)
かの有名なドッグトレーナー、シーザーミランのように車で余裕の登場・・・憧れますが
私には引退するまできっとないでしょうね。(笑)
あ、もちろんですが車に乗れないのではなくて仕事上の都合です。
ご自宅へ伺う際はバイク移動が便利だというだけです。
車だと渋滞もあれば駐車スペースの確保も必要になりますから余計な心配が増えますしね!
バイク万歳!!!(T_T)
さぁ!防寒着の準備準備!!(笑)
代表 ジョニー
この記事の投稿者
黒木 敬史 について
ドッグトレーニング専門施設「フィールファン」代表 ドッグトレーナー。
犬の内面や行動などを理解し心理的な部分からの問題の改善、飼い主さまと愛犬とのあいだに良き信頼関係を築くことに強いこだわりを持つ。
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